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梨皮泥 茶銚
作品名 | 梨皮泥 茶銚 (りひでい ちゃちょう ) |
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時代 | 清時代 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一口 |
サイズ | 高6.9cm |
解 説
丸い体部に、宝珠に似た形の鈕を付けた甲高の蓋がおさまり、円満な趣きが漂う茶銚である。器胎はやや厚目である。中国では円壺と呼ばれて早くから親しまれた形であり、日本では、江戸時代の煎茶家が具輪珠と名付けて、賞玩されてきた。茶褐色の胎土に、焼いて砂粒くらいの大きさにした黄土を散らして成形し、再び焼成している。このような胎を中国では桂花砂、日本では、梨皮に見立てて梨皮泥と呼び、特有の質感が尊ばれてきた。この形式の茶銚では黄砂を器内や底よりは、蓋や体部の上半に密集するようにすることが多い。蓋の鈕と合口、体部の合口、胴、圏足、注口、把手を別造して接合しているが、よほどの数が製作されていたのであろう。手早い作法の跡が認められる。注口が太く短かく、ほとんど屈曲せずに浅目の角度で付き、先が円形に切られるのは宜興の茶銚でもすこし早い時期の作によく見られる。鈕の中心に細孔があけられている。宜興窯製。