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緑釉 農舎

作品名 緑釉 農舎
(りょくゆう のうしゃ )
時代 後漢
地域 国 中国
分野 美術
員数 一基
サイズ 高19.3cm 底面20.4×25.4cm 

解 説

漢時代には、緑釉陶器が盛んに作られた。緑釉陶は前漢時代(紀元前206〜西暦8)の後期より出現し、後漢時代(西暦25〜220)の終わり頃まで盛んに作られた。緑釉は釉中の銅の酸化色によって生み出される。この作品は釉中の鉛成分の風化によって起こる銀化によって白色がかっているが、製作当時は艶やかな光沢のある濃緑色であった。漢時代の緑釉器は、副葬品として被葬者に添えて納めたもので、実用品ではなかった。金属や木漆製の酒器や食器等を写したほか、このような建物のミニチュアや人物、動物などが緑釉器で作られている。それらは生前の生活を全て墓内に再現し、死後の世界での安楽を願うことを目的とした。板状の粘土を貼り合わせて壁、屋根とし、室内の足踏み臼は手びねりで作られている。簡略な造作であり、副葬品に対する作り手の意識がうかがえる.足踏み臼の横にある丸い跡は、引き臼が置かれていたと思われる。屋根の上に付けられた蛙の意味は、当時の信仰等に求めることができるかもしれない。

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