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青銅銀象嵌鍍金 禽獣文帯鉤
作品名 | 青銅銀象嵌鍍金 禽獣文帯鉤 (せいどうぎんぞうがんときん きんじゅうもんたいこう ) |
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時代 | 不明 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一点 |
サイズ | 長7.6cm |
解 説
帯鉤は帯留め(ベルトバックル)として使用されたもので、戦国時代から漢時代にかけて数多く製作されている。先端の鉤首(フック状の部分)と鉤面(文様が表される本体部分)の裏面にある鈕(茸形をした突起)を、帯(ベルト)の両端に設けた孔に引っ掛けて装着した。
かつて全体を人口の錆が覆っていたのを、近年、知らずに除去して現状になったと推測される。裏には近代鋳造物に特有の鋳肌が見え、象嵌の銀の表面には近代工具による研磨条痕が走っている。この条痕が象嵌するときのものか、除錆の際にできたものかはよくわからない。鉤頭から柄にかけては獣を象り、それを大きな獣頭がのみこもうとしている。さらにその後からは翼をひろげた鳥が迫り、大きな獣の後頭部にかみついている。いかにも戦国時代らしい図柄ではあるが、鉤頭の獣の目は、明らかに近世倣古の表現である。(江川淑夫氏寄贈品)