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響銅 鵲尾形柄香炉
指定 | 重要文化財 |
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作品名 | 響銅 鵲尾形柄香炉 (きょうどう じゃくびがたえごうろ ) |
時代 | 南北朝 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一柄 |
サイズ | 長31.5cm |
解 説
香を焚き、香りによって儀礼の場を清めることは、中国でも古くから行なわれていた。香を焚く器である香炉は、戦国時代(紀元前五世紀末〜同三世紀)の遺品が知られているが、その始まりはさらに遡って考えられるであろう。透かし穴のついた蓋をかぶせた、据え置きのものが一般的な形態で、本品のような長い柄のついた形は、南北朝時代(紀元四世紀〜六世紀)になって現われ、仏教儀礼を中心に広く用いられるようになった。薄手の作りや地金の質感、および各部分に見られる簡潔でシャープな形態から南北朝時代末期の製作と考えられる。この時代に遡る柄香炉の遺品は、絵画や彫刻などに表された例を除いて数が少なく、当時の柄香炉の姿を伝える遺例として貴重である。鵲尾形とは、柄の先端に切り込みが入って鵲の尾の形に似ていることからつけられた呼称である。