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青銅鍍金青石象嵌 熊

作品名 青銅鍍金青石象嵌 熊
(せいどうときんせいせきぞうがん くま )
時代 後漢
地域 国 中国
分野 美術
員数 一基
サイズ 高6.9cm

解 説

 熊を象った何らかの器物の足もしくは基部の飾りと思われる。上部はかまぼこ形に孔が設けられ、内部は空洞で、底面も孔が開いた状態になっており、棒状のものが差し込まれていたことが推測されるが、どのような器の部品であったかは明らかではない。左膝を立て右膝は折り各膝に手を置く姿は、器物の足に意匠化される動物像の定型のポーズであったと思われる。外表面全面に鍍金が施され、青石が象嵌されている。青石は一カ所のみ残存しているが、各所に散在する円形の窪みには象嵌がなされていたのであろう。大きく口を開き猛獣らしい姿に作られ、器表には波形の線を平行して並べる表現で、体毛が非常に細い線で刻まれているのが観察される。漢時代の青銅器や画像石には、熊が神々や龍などの神獣とともに表されている図像が見られる。それらの熊はただの動物としてではなく、神仙の世界の神獣として扱われていたと判断される。この作品も、そのような神々の世界の動物としての意義のもと、器物の装飾として作られたものと思われる。

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