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青銅加彩 山岳雲気文鼎
作品名 | 青銅加彩 山岳雲気文鼎 (せいどうかさい さんがくうんきもんてい ) |
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時代 | 前漢 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一口 |
サイズ | 高16.2cm 胴径19.4cm |
解 説
商時代以来製作されてきた青銅製の鼎は、漢時代にも継続して製作されている。三本の足、口部の耳という器形は引き継がれているが、形態は変化が進んでいる。この鼎からも、器胎が薄く足や耳が細身に作られるなどの前漢時代の特徴を見ることができる。表面に鋳型から作り出された文様がないことも大きな違いで、それに代わって色を塗って文様を描いている。胴部の中程に鍔状の縁があり、その上部には山岳文、下部には山型の直線文が赤色、青色を用いて描かれている。山岳文は丸みを帯び波打つような形状で雲文と混然とした表現がされている。漢時代は神聖な山に入り仙人に変わるという、不老長寿の願いから発する信仰があり、工芸品の意匠にも山岳文様が多用されていた。描かれた図像は明解でない箇所もあるが、剥落しやすい彩色が残っている点で貴重な作品となっている。