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蘭谿道隆墨蹟 上堂語
指定 | 重要文化財 |
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作品名 | 蘭谿道隆墨蹟 上堂語 (らんけいどうりゅうぼくせき じょうどうご ) |
作者名 | 蘭谿道隆(らんけいどうりゅう) |
時代 | 鎌倉時代 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一幅 |
サイズ | 29.0×65.0cm |
解 説
蘭谿道隆(1213〜1278)は中国南宋の禅僧で、寛文四年(1246) 北条時頼の招きにより来日した。建長寺の開山となり、鎌倉の禅宗の基礎を築いた日本臨済宗大覚寺派の祖である。後嵯峨上皇や北条時宗など多くの人々の帰依を受け、寂後、亀山上皇より大覚禅師の諡が与えられた。上堂語とは法堂(説法堂)における説法のことで、蘭谿道隆が建長寺に在住中、果上座に書き与えたものである。果は僧名を指すが、下位の者に親しみを込めて呼ぶ場合、本作のように法諱(得度に際して与えられた僧名)の上字を欠いて、禅僧に対する敬称である上座を付けることがある。「無位真人赤肉團」とは臨済宗の開祖臨済義玄(〜867) の語で、真の解脱を得た人をいう。書風は、当時、禅僧の間で流行していた南宋の書人張即之(1186〜1263)の影響を受けたとされる。肉太の筆線による端厳で力強い楷書、均一な墨調や乱れのない文字列をとおして、厳しい禅風や実直な人柄がしのばれる。