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柳鴨図
作品名 | 柳鴨図 (りゅうおうず ) |
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作者名 | 劉海粟(りゅうかいぞく) |
時代 | 中華民国時代 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一幅 |
サイズ | 129.4×33.8cm |
解 説
劉海粟(Liu Haisu 1896-)は江蘇省常州の人。名は槃、字は季芳、号は海翁。年少にして日本やヨ−ロッパに渡り、古画を臨模するなどして西洋画法を学ぶ。1912年には、烏始光、張聿光らと中国で最初の美術学校・上海図画美術院を設立し、中国画に西洋画法を積極的に取り入れることを指導の目的とした。油絵風の筆致や賦彩法などを用い、新しい画風の形成に力をそそいだ。現在も黄山に登って写生を行なうなど、画壇の最長老として健筆をふるっている。汀の柳の下に集まる鴨をモティーフにとって、数色の絵の具をにじませて用いることで鴨の羽根の微妙な質感を描写する。色が溶け合いまだらになる様子は、俵屋宗達などがよくした「たらし込み」の手法に近く、装飾的な効果ももたらしている。水辺に生える草にはさらに多くの色が重ねられ、油絵にみるような深みのある色合いが生まれている。色のはじけたような部分や光沢も認められ、水彩と油彩を併用しているものと思われる。