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仁清 色絵 椿文中次
作品名 | 仁清 色絵 椿文中次 (にんせい いろえ つばきもんなかつぎ ) |
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作者名 | 野々村仁清(ののむらにんせい) |
時代 | 江戸時代 |
地域 国 | 日本 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一合 |
サイズ | 高6.3cm 径5.7cm |
解 説
胴の中央に合口部分をもつ中次形の茶器である。精選された白い胎土は薄く丁寧に轆轤成形され、合口部分もきっちりと深い。白釉の上には、赤、緑、淡藍、淡紫の上絵釉を用い、椿の折枝5本をほどよく散らして、金泥で輪郭線を引いている。当時京都で製作されていた古清水の釉色と比べると、白味が深いため、上絵の色調が映えて特有の華やかさをかもし出している。中次の形は早くから金属器、木漆器に作例があり、合口の深さは密閉性を求めてなった形と言える。茶湯において、当初は簡素な木漆器の中次が転用され、江戸時代に趣向が追求されて、本器のような作風が求められた。洛西御室で正保年間(1644〜48)に開窯した野々村仁清は、唐物写しをはじめ多くの茶器に轆轤の妙技を発揮している。この中次も、合口のしまり具合などに、手前の際扱いやすい頃合があり、肩先の仕上げのやわらかさ、絵付けの丁寧さなどとともに仁清陶ならではの作風があらわれている。底には細く浅く畳付きが削り出され、仁清の小印が捺されている。