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インドシナ半島と大韃靼図
作品名 | インドシナ半島と大韃靼図 (いんどしなはんとうとだいだったんず ) |
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作者名 | マルティン・ヴァルトゼーミュラー(まるてぃん・ゔぁるとぜーみゅらー/Martin Waldseemüller) |
時代 | 16世紀 |
制作年・年記・銘 | 1541年 |
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地域 国 | ヴィエンヌ |
分野 | 美術 |
員数 | 1枚 |
サイズ | 29.0×45.0cm |
解 説
プトレマイオス『世界地理書』をもとに、ヴァルトゼミューラーが製作したインドシナ半島と韃靼(タタール王国)地域を描いた地図である。プトレマイオスが描いた世界図はインドシナ半島までであったが、ヴァルトゼーミュラーはマルコ・ポーロの遺した記述に基づき、韃靼とジパング、つまり日本の情報を追加している。 大航海時代に突入する当時に注目を集めていたマルコ・ポーロと、2世紀にまでさかのぼるプトレマイオスの地理学を融合させた、時代背景を強く反映した地図であるといえる。
日本は地図の右下に、Zipangriの表記とともに細長い一つの島として描かれる。日本の中心よりやや上を横切って書かれているのは、北回帰線である。マルコ・ポーロの記述以来、日本は新大陸の一部に属する島だと考えられていた。コロンブスの新大陸への到達以降、少しずつその情報は更新されていくこととなるが、伝説の中の「黄金の国、日本」と実際の日本の姿が一致するには今しばらくの時間が必要であった。本図は日本にポルトガル人が漂着する直前の地図であり、ヨーロッパ諸国にとっては「黄金の国」がまだまだ遠い存在であったことを明確に示している。