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東アジア図
作品名 | 東アジア図 (ひがしあじあず ) |
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作者名 | アブラハム・オルテリウス(あぶらはむ・おるてりうす) |
時代 | 16世紀 |
制作年・年記・銘 | 1570年 |
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地域 国 | アントウェルペン |
分野 | 美術 |
員数 | 1枚 |
サイズ | 34.0×48.5cm |
解 説
地図製作者アブラハム・オルテリウスによる東アジアの地図。日本の形状がまだ本州、四国、九州などと分かれておらず、まるい形の大きな島とそれを取りまく小さな列島が連なって描かれている。同じ1570年代頃に制作された世界地図を見ても、それぞれに違った形で日本が表現されている。まだ十分には知られていない地域の地図としてこの東アジア図が制作されていたことがわかる。
画面右上方には、海水を二本の柱のように吹き上げながら船を沈没させようと追い込む海獣が二頭描かれる。ギリシャ神話でケートスと呼ばれる生きものを元にしたこの海獣は、クジラや大きなアザラシを元にした想像上の生物である。尾ひれと獣の顔を持ち、海の神ポセイドンによって生み出されたとされる。そのすぐ下には、我関せずと言った風情の人魚たちが、鏡か化粧道具のようなものを手に、向かい合って身繕いをしている。人魚は空想上の生き物で、上半身は人間、下半身が魚の姿で描かれてきた。地図の中の海に泳ぐ姿をたびたび描かれるが、この人魚たちはとりわけ人間らしいそぶりを見せている。