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世界図

作品名 世界図
(せかいず )
作者名 ジェラルド・メルカトル、ヨドクス・ホンディウス(じぇらるど・めるかとる、よどくす・ほんでぃうす)
時代 17世紀
制作年・年記・銘 1609年
地域 国 アムステルダム
分野 美術
員数 1枚
サイズ 29.0×51.0cm

解 説

本図の原版を製作したジェラルド・メルカトル(1512-1594)は、幾何学や天文学、地理学を学んだ後に地図製作を手がけ、後にメルカトル図法と呼ばれる航海図法を完成させた人物である。メルカトル図法は、航路を読むのに適していたため、当時到来しつつあった大航海時代に大いに貢献した。メルカトルは早くから地図の製作を夢見ており、彼がこの世を去った後は息子ノモルドがその意志を継ぎ、『アトラス』と名付けられた107図による地図帳を完成させた。アトラスとは地球を肩に担いだギリシャ神話に登場する巨人で、現在地図をアトラスと呼び習わすのは、これが起源となっている。地図の完成後、メルカトル家からホンディウス家へと地図の原版が譲り渡された。ホンディウスは譲り受けた原版に新たな地図を加えた地図帳を出版し、それによりメルカトルの名声は再び高まった。その中で製作されたのが本図である。地図の周囲には植物文様がほどこされ、中心下部に描かれた百合を戴くコンパス・ローズとともに、画面の装飾性を高めている。日本はまだ丸い大きな島の形で表されており、オルテリウスの地図の影響が見られる。 

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