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法華経巻第一方便品第二

指定 重要文化財
作品名 法華経巻第一方便品第二
(ほけきょうかんだいいちほうべんほんだいに )
時代 平安時代
地域 国 日本
分野 美術
員数 一巻
サイズ 27.7×540.7cm

解 説

平安時代には、法華経8巻28品を全て書写し寺院に納めることが功徳とされ、その際には、本品の様に装飾料紙を用い、贅を凝らすことが少なくない。本巻もそうしたうちのひとつで、元は粛京都、青蓮院に伝わった。この見返しには、上方に霊鷲山を背景にして、釈迦三尊とその説法を聞く人物、左下方に童子の五輪塔に石を積む場面が、群青、緑青、朱などで描かれている。諸仏や人物の姿が小さく、点景として扱われ、独立した一幅の絵の構図とも見ることができる。
経文は、金銀の切箔や砂子の上に慎重に書写され、温和な書風には平安時代後半の特徴がよくうかがえる。方便品とは、様々な手段、すなわち方便を用いて衆生を救済しようとする諸仏の誓願が説かれたもので、法華経の中でも、教義上重要な章である。

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