2017年度の展覧会
刻(とき)の玉手箱 - 久保惣コレクションのその時 -
平成29年4月8日(土)〜5月28日(日)
制作された時や、作品の中に表される「刻、時間」を切り口にして国宝・重要文化財を中心に所蔵品の中から約40点を展示します。歴史的な場面を描いた作品や劇的な瞬間を表現した作品、制作年や伝来が明らかな作品などを取り上げます。躍動する場面や一瞬の緊張感を巧みに表現した作品を鑑賞いただくとともに、国宝や重要文化財が備えている歴史も感じていただける展覧会です。
墨の書画 - 日本と中国の筆技 -
平成29年6月10日(土)〜7月23日(日)
所蔵品の中から、墨を用いて制作された日本と中国の書画を展示します。日本の作品は、奈良〜平安時代の写経、平安〜鎌倉時代の古筆と墨蹟、桃山時代の書状、江戸時代の一行書など、中国の作品は、元時代の墨蹟と、明時代から近代に制作された書と墨画を展示し、多様な書風と豊かな墨色の世界をご覧いただきます。
北斎の富士 - 冨嶽三十六景と東海道 -
平成29年8月5日(土)〜9月24日(日)
浮世絵版画のコレクションである第四次久保惣コレクションの中から、葛飾北斎が描いた富士山をテーマとした作品を中心にご覧頂く展覧会です。富士山をさまざまな視点で描いた富嶽三十六景に加え、東海道の風景を描いた北斎の作品もあわせて陳列します。北斎の豊かな発想力から生み出された風景画をお楽しみください。
ピカソと日本美術 - 線描の魅力 -
平成29年10月15日(日)〜12月3日(日)
美術館のコレクションの基礎をなす日本美術の名品とともに、日本全国から集めたパブロ・ピカソ作品を展示し、両者の持つそれぞれの魅力を「線」に着目して引き出す展覧会を開催します。東洋と西洋の美術における線描の意味、それぞれの性質の違いや似通っている点を、なじみのあるピカソの作品を入り口として学ぶとともに、当館が所蔵する日本美術の優品の新たな魅力を知り、広く美術に親しんでいただく展覧会です。
中国の神々と神獣 - 拓本と青銅鏡 -
平成29年12月16日(土)〜12月24日(日)、
平成30年1月5日(金)〜1月28日(日)
美術館が所蔵する戦国時代(紀元前475年〜紀元前221年)から後漢時代(西暦25年〜220年)の作品を中心に、神や神獣の図像を表した画像石の拓本や青銅鏡を陳列します。古代において尊崇されていた天上の神々や龍などの神獣の図像は、壁画に彫刻されたり工芸品の装飾に取り入れたりなど、高貴な意義をもつ意匠として多用され、古代の中国美術を見る上で欠かすことのできない豊富な内容を持っています。大画面の迫力ある拓本と緻密な文様を具えた青銅鏡から、古代中国の人々の造形力と美をご鑑賞ください。
四季をめぐる - 源氏絵とともに -
平成30年2月10日(土)〜3月25日(日)
所蔵品の中から、四季をテーマとして制作された絵画作品を選び紹介します。重要文化財「源氏物語手鑑」は、桃山時代の土佐派を代表する土佐光吉が描いた絵と、12名の公家が分担執筆した詞、各80枚からなる作品です。例年は物語の章段順に展示していますが、今回は初の試みとして、春・夏・秋・冬、それぞれの季節が描かれている場面を選び、季節ごとにわけて展示します。そのほか、江戸時代の屏風絵や浮世絵作品と合わせて、日本の四季を楽しんでいただける展覧会です。