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青銅 松葉木瓜双鶴文鏡

作品名 青銅 松葉木瓜双鶴文鏡
(せいどう まつばもっこうそうかくもんきょう )
時代 室町
地域 国 日本
分野 美術
員数 一面
サイズ 直径24.6cm  

解 説

縁の外側面には鋳成後の研ぎ目があり、丸く仕上げられている。外側面はやや内傾し、縁の上面は水平に作り、内側面は外傾する。内側面には造型の際に土を削った横方向の筋がそのまま鋳出されている。
 文様は木瓜文を散らし、それに混じって鶴が二羽配され、甲羅に花文をあしらった亀形の鈕が中心に置かれる。縁近くにある断面が三角形の円圏は、木瓜文をまたいで作られている。円圏が上に載っている木瓜文はやや形がみだれているため、造型時、円圏を先に彫りつけその後に木瓜文が施文されたことが推測される。空中で鳴きかわす様子の双鶴文と亀を象った鈕とはこの時代に多い組み合わせであるが、鈕や鶴はおおよその形を型面に型押しして、細部の彫刻を加えたように見える。文様面の無文部分には、凹凸のむらがあり、造型に際してやや粗い処理がなされたことがわかるが、文様の彫りは深く、鋳上がりもよい。室町時代の作品としてはすぐれたできあがりというべきであろう。地金は白色をおびた真鍮色で、鏡面にはメッキが施されている。黒塗りの鏡巣に納められ、外箱の題箋に宇佐八幡宮の社家の伝来と記されているが確証はない。

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