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青銅 梅樹檜垣飛鳥文鏡
指定 | 重要文化財 |
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作品名 | 青銅 梅樹檜垣飛鳥文鏡 (せいどう ばいじゅひがきひちょうもんきょう ) |
時代 | 鎌倉 |
地域 国 | 日本 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一面 |
サイズ | 直径20.2cm |
解 説
大家の庭園であろうか、檜垣ごしに咲く梅の花の老樹に雀と見える小禽が群れるという図柄で、垣端には小松が植えられている。鈕座は花芯をかたどって、やや高く、和鏡にしては鈕孔も大きく開けられている。
檜垣ごしに梅の木を見るという図は、貫前神社の一鏡など平安時代の末から鎌倉時代にかけて多々作例がある。和様、大和絵の描写を取り入れた図柄であるとともに、檜垣そのものがもつ幾何学的な美しさをそのまま意匠に組み入れたともいえる。大阪市立美術館蔵の扇面を大きくあしらって秋草を配する一鏡にも見えるように、こうした機智をふくんだ意匠構成は、鎌倉時代の鏡背装飾の性格である。梅の新枝の垂直にのびあがる線、垣の縦横の柱組と整然と彫り表された編み目が織り成す直線を基調に、梅花と小禽が変化を作り出す。藤原期ののびやかに典雅な図柄とは別の、構成的な美しさである。しかも、造形の篦跡も鮮やかに鋭く鋳上がっており、鎌倉時代を代表する作ということができる。
表面に生漆らしいものを塗って保護し、褐色の光沢をもつが。地金の色は黄味を帯び、鏡面には銀白色のメッキが残っている。