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青銅 神獣文鏡
作品名 | 青銅 神獣文鏡 (せいどう しんじゅうもんきょう ) |
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時代 | 前漢 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一面 |
サイズ | 直径18.8cm |
解 説
外縁は文様のない幅広の縁に作られ、その内側に文様帯が設けられている。文様帯の内側に幅広の円形で区画が作られ、その内側に四葉文を表し中心に半球形の鈕がある。戦国時代の鏡が、縁を匕面形に作り、文様は抽象的とも見える連続文様を用いた形態であったのに対して、前漢時代には縁は平らに作られ、文様は神獣や神々が独立した姿で表される形態に変化する。この鏡では、文様帯にある四つの小さな半球形の乳を区画として、格区画に神獣と仙人を二体ずつ配している。これらの図像は細い凸線で、姿やポーズが明解に表現されている。一体の仙人のほかは、龍と思われる獣、尻餅をついたような姿勢の獣、四足で立つ虎のような獣、辟邪のような獣、大きな丸い目と四角い顔が特徴の獣など、多種の神獣を見ることができる。名前は定かではないが、様々な神獣が漢時代に案出されていたことがうかがえる。各獣がポーズを変えた姿で表されているのも、文様構成を考えた作り手の創造力がしのばれる。前漢時代末から後漢時代にかけて作られた方格規矩文鏡に先駆ける文様形態として位置づけることができる。