『世界地図帳』（世界劇場） イスラエル図

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解 説

「乳と蜜の流れる場所」と聖書で描写され、神がアブラハムの子孫に与えると約束したことから「約束の地」といわれるカナン（現在のイスラエル）を描く。地図の周囲には旧約聖書創世記第12章から25章にわたって記されるアブラハムの物語が描かれる。地図上部タイトルの飾り窓右から第1図とすると、第1図妻サライ（後にサラと改名）、甥ロトとともにカナンへの旅立ち（創世記第12章1〜4節）、第2図約束の地カナンを与えるという神の啓示（創世記第12章7節）、第3図ペテルの東の山で祭壇を築く（第12章8節）、第4図エジプトへの寄留（創世記第12章11節〜20節）、第5図肥沃な低地をロトに与え別れる（創世記第13章11節）、第6図東西南北全てがアブラハムの子孫の土地であるという神の啓示（創世記第13章14〜15節）、第7図王たちの戦いに際し、ロトらが捕虜となり、アブラハムはロトを奪還する（創世記第14章14節）、第8図パンと葡萄酒によるサレム王メルキセデクの祝福（創世記第14章18〜20節）、第9図3歳の雌牛、3歳の雌やぎ、3歳の雄羊、山鳩、家鳩を神に捧げる（創世記第15章9〜10節）、第10図アブラハムの死と子孫の繁栄について夢の中での神の啓示（創世記第15章12〜17節）、たいまつと煙を出す竈を描き文章を忠実に描いている、第11図サライからハガルが与えられる（創世記第16章2節）、第12図神との契約、アブラムからアブラハムへの改名、妻サライもサラと改名する（創世記第17章1〜22節）、第13図アブラハムを訪れる三天使が妻サラの懐妊を伝える（創世記第18章10節）、第14図ソドムとゴモラの災厄を眺めるアブラハム（創世記第19章27〜28節）、第15図サラがアブラハムの妻と知らず召したゲラルの王アビメレクから、羊や牛、奴隷を添えて返される（創世記第20章14節）、第16図サラがイサクを出産する（創世記第21章2節）、第17図ハガルとその子をエルシバの荒野に追い出す（創世記第21章14〜18節）、第18図アブラハムは羊と牛を受け取りアビメレクと契約を結ぶ（第21章27節）、第19図神はモリヤの地でイサクを捧げるように啓示し、アブラハムの信心を試す（創世記第22章1〜10節）、第20図妻サラはカナンの地にあるマムレ、すなわちヘブロンの前のマクベペラの畑の洞穴に葬られた（創世記第23章19節）、第21図イサクとリベカの婚姻（創世記第24章67節）あるいはアブラハムとケトラの婚姻（創世記第25章第1節）、第22図アブラハムはマクベラの洞穴に葬られた（創世記第25章7〜9節）