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青銅鍍金銀緑松石象嵌 獣面文帯鉤

作品名 青銅鍍金銀緑松石象嵌 獣面文帯鉤
(せいどうときんぎんりょくしょうせきぞうがん じゅうめんもんたいこう )
時代 戦国〜前漢
地域 国 中国
分野 美術
員数 一点
サイズ 長20.4cm

解 説

 帯鉤は帯留め(ベルトバックル)として使用されたもので、戦国時代から漢時代にかけて数多く製作されている。先端の鉤首(フック状の部分)と鉤面(文様が表される本体部分)の裏面にある鈕(茸形をした突起)を、帯(ベルト)の両端に設けた孔に引っ掛けて装着した。
 鉤首から上半は鳥を象り、緑松石を象嵌した部分は鳥の翼である。中央には双角獣がおり、尾端にも獣頭が表され、鉤身の四半分はその体に相当する。細部の表現は針がき風の線描であるが、鏨を斜めにした細長い打点を連ねた刻線である。同じ描写は前漢時代末期の青銅鍍金銀の洗や温酒尊の文様に見ることができる。裏にも鍍金があり、匕面どりした節だけに施した厚い鍍銀は効果的である。緑松石の縁の部分に原初の練り物があり、尾端近くにも象嵌の紫色の練り物を見ることができる。この種の遺品の中では、造りも保存も優れた作品である。(江川淑夫氏寄贈品)

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