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青銅鍍金 鳳凰文琵琶形帯鉤
作品名 | 青銅鍍金 鳳凰文琵琶形帯鉤 (せいどうときんほうおうもんびわがたたいこう ) |
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時代 | 戦国〜前漢 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一点 |
サイズ | 長15.1cm |
解 説
帯鉤は帯留め(ベルトバックル)として使用されたもので、戦国時代から漢時代にかけて数多く製作されている。先端の鉤首(フック状の部分)と鉤面(文様が表される本体部分)の裏面にある鈕(茸形をした突起)を、帯(ベルト)の両端に設けた孔に引っ掛けて装着した。
尾部が広く、ほぼ半円形で、鉤面が縦に匕面どりされている。薄作りのオルドス形式の帯鉤である。点描で、雲気と同化した鳳凰の立姿を表し、鍍金が施されている。かつては全面に金が塗られていたが、使用時の摩滅と、除錆のときに剥離によって打点にだけ金が残ったのであろう。裏面は鈕を挟んで横方向に型目があり、鋳放しに近い肌で、側面と鈕面に鑢目状の研磨条痕がある。褐色層まで錆を研磨してあるが、濃緑の錆も点在し、上記のような製作の痕跡とともにオルドスの遺品であることを示唆している。一度鉤首付近が折れ曲がったらしく、復元してそこにひびが残っている。鉤首そのものは後補であろう。(江川淑夫氏寄贈品)