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青銅金銀象嵌 菱円文琴形帯鉤

作品名 青銅金銀象嵌 菱円文琴形帯鉤
(せいどうきんぎんぞうがん ひしえんもんことがたたいこう )
時代 戦国
地域 国 中国
分野 美術
員数 一点
サイズ 長24.5cm

解 説

 帯鉤は帯留め(ベルトバックル)として使用されたもので、戦国時代から漢時代にかけて数多く製作されている。先端の鉤首(フック状の部分)と鉤面(文様が表される本体部分)の裏面にある鈕(茸形をした突起)を、帯(ベルト)の両端に設けた孔に引っ掛けて装着した。
 戦国時代になってから、鉤面が長方形で、3面匕面作りの帯鉤が現れる。琵琶形帯鉤は、春秋時代の小帯鉤から発展した形式であるが、この長方の作品は大型化した琵琶形から派生した、変形琵琶形とでも言うべき形式である。匕面の稜を弦に見立てるなら、当時の琴に似た形姿である。戦国から前漢時代でも大型の帯鉤で。裏面には2個所に鈕が設置されている。薄い側面にはS字形の雲気文、鈕面には渦文が銀象嵌されている。菱形の角々にある円は金の針金を渦巻きにして打ち込まれることが多いが、ここでは金片に見える。補修であろうか。近年の除錆のための研磨のせいで全面に機械的な条痕がある。(江川淑夫氏寄贈品)

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