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青銅鍍金 獣形帯鉤
作品名 | 青銅鍍金 獣形帯鉤 (せいどうときん じゅうけいたいこう ) |
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時代 | 戦国 |
地域 国 | 中国 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一点 |
サイズ | 長17.6cm |
解 説
帯鉤は帯留め(ベルトバックル)として使用されたもので、戦国時代から漢時代にかけて数多く製作されている。先端の鉤首(フック状の部分)と鉤面(文様が表される本体部分)の裏面にある鈕(茸形をした突起)を、帯(ベルト)の両端に設けた孔に引っ掛けて装着した。
うねる1匹の龍を鉤面にあしらった帯鉤。一見、いくつかの渦がつながっているような、不可解な造形であるが、鉤面尾部に頭、鉤面中央付近の縁に3本の爪の足があり、極端に抽象化された龍の姿であることが見えてくる。龍を極度にデザイン化した造形であるとともに、S字状や渦状のうねり、縁にひれのように張り出している作りは、龍と一体化している流動する雲を表現したものと見ることができる。龍と雲の神的な世界が意匠化されているわけである。鉤首は獣頭などの表現はない単純化された作りになっている。鉤面はそれほど厚みはない。全体に鍍金の摩滅が甚だしい。また、裏面の鈕は鈕柱の根元から欠失してしまっている。河南省洛陽の戦国時代の墳墓から同形品が出土している。(江川淑夫氏寄贈品)