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青銅 山岳神獣文泥筒

作品名 青銅 山岳神獣文泥筒
(せいどう さんがくしんじゅうもんでいとう )
時代 前漢
地域 国 中国
分野 美術
員数 一口
サイズ 高10.4cm

解 説

 泥筒は封泥という粘土状の土を容れるための容器。封泥は押印のための土で、荷物や文書を括った紐に封泥を貼り付け、そこに青銅製の印で押印し封緘をした。蓋を伴った小型の円筒形の容器で、蓋の上面と胴部の上方に鈕が設けられている。この鈕は蓋と胴をつなぐ鎖を取り付けるとともに、封泥を筒から掻き出す篦具も結びつけられていた。蓋は本体にはめ、少し回すとしっかり閉まる作りになっており、中身の封泥が乾燥しないよう密閉度を高めるための工夫と思われる。胴の側面には、山岳を背景にして神獣が鏨彫りされている。山岳や龍の輪郭は幅広の線によって刻まれており、そこには鏨の彫り跡がよく残っている。胴部の上下には鋸歯文、菱文が細い線で刻まれている。線刻による施文技法および鋸歯文や菱文の形態から、中国南方の製作であることがうかがわれる。

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