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青銅銅錯 鳳文壺

作品名 青銅銅錯 鳳文壺
(せいどうどうさく ほうもんこ )
時代 戦国
地域 国 中国
分野 美術
員数 一口
サイズ 高38.5cm

解 説

水や酒を容れていた壷である。蓋が備わっており、その上面にある4個の龍形飾りは蓋を外して置く際の足になる。本体の肩部には持運びのための鐶が獣面形の鋪首に付けられている。口部がやや外に開き、首が狭まり肩部から底にかけてはやや下すぼまり気味にふくらんでいる。壺と総称される器は、時代によって造形に変化があり、このようなシルエットの壺は、戦国時代に固有の形式である。表面は上下五段に区切られ、二羽が対になる意匠で鳳が描かれている。文様の形を凹ませて鋳造しておき、鋳上がって後、銅線で凹部を埋め文様を完成させたと考えられ、広い赤色部分には細い銅線が渦状に詰まっているのが見える。当時であれば、青銅の本体が真鍮色、文様部分は赤銅色を呈し、現状とは異なった美しさであったと想像される。戦国時代の青銅器には、鋳造による緻密な文様をはじめ、金銀やガラスをはめ込んだり、彩色を施したり、多穀な装飾を見ることができる。本品の装飾技巧にも、この時代の意匠力の高さを見ることができる。

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