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青銅 蟠龍粟粒文提梁壺

作品名 青銅 蟠龍粟粒文提梁壺
(せいどう ばんりゅうぞくりゅうもんていりょうこ )
時代 戦国
地域 国 中国
分野 美術
員数 一口
サイズ 高33.7cm

解 説

 鎖で作られた提梁(提げ手)が伴った壺。提梁の鎖は胴部上方に獣面をあしらった金具(鋪首)で取り付けられている。胴部には横方向に帯状に細かな連続文様が表されている。細部を見ると小さな円形の突起と渦文で構成されており、これらは小さな龍が身をくねらせている蟠龍文と呼称される。粟粒のように見える小さな円形の突起は龍の眼球の表現が変化したものと思われる。蓋の上面には四つの小さな鐶が取り付けられ、同型の鐶が本体の頸部にも四つ取り付けられている。これらは携行する際に、蓋が外れないよう紐を通すためのもので、紐は蓋の鐶から頸部の鐶、頸部の鐶から蓋の鐶というように上下ジグザグに通していったと思われる。そのことは、蓋と本体口部がぴったり密着する位置が一カ所だけあり、その時、蓋の鐶が頸部の鐶の中間の位置にあたるよう仕上げられていることからうかがうことができる。このような使用に配慮した仕上げや、細かな文様、整った姿形など戦国時代の技巧を凝らした青銅器の特質を備えた作品となっている。

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