トップページ > デジタルミュージアム > 検索結果
青銅 饕餮龍文カ(カ:画像に漢字表記)
作品名 | 青銅 饕餮龍文カ(カ:画像に漢字表記) (せいどう とうてつりゅうもんか ) |
---|---|
時代 | 商 |
地域 国 | 中国 |
---|---|
分野 | 美術 |
員数 | 一口 |
サイズ | 高46.2cm 口径23.8cm |
解 説
三脚をもつ古代の青銅器は、はとんどが火にかけて温めたり、煮炊きをする用途であった。本品は、酒を温めるための器と考えられている。口縁に立つ2本の柱、三脚、把手から成り、爵や觚とともに商時代に青銅器が作り始められた時からある古い器形である。脚と容器のバランス、文様の形式は、商(殷)時代後半、もっとも優れた青銅器が作られた時期の遺品であることを示している。本器は安陽出土と言われて将来されおり、細密でありながら力強さを失わない饕餮文や犠首の表現は、河南省安陽市のいわゆる殷墟から発掘された器々の様式と一致する。また「婦好」墓からの出土青銅器にもこれに近い形式のものが含まれている。胴部には凸稜を鼻筋として両側に眼を表した饕餮と、その左右につき従う龍から成る文様帯が2段にめぐらされている。間隙を埋める雷文と饕餮や龍が同じ平面に細かく鋳だされるのも殷墟出土の青銅器の特徴の一つである。錆の浸食がきつく、かつては全面を厚く緑錆がおおっていたものを丁寧に除去、研磨し、現状のように修復されている。文様の溝に見える赤褐色は、文様をめだたせるためにした修復の際の処置である。(<か>の漢字表記は、画像内に表示されています。)