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青銅 牛頭文爵

作品名 青銅 牛頭文爵
(せいどう ぎゅうとうもんしゃく )
時代
地域 国 中国
分野 美術
員数 一口
サイズ 高23.6cm

解 説

 商時代後期の青銅彝器の文様は饕餮と呼称される獣面文が多用されている。この文様は、商の王朝の人々にとって最高神とあがめる神の姿を表現した図像と考えられている。一方でこの爵に用いられている牛などの動物を文様としている青銅器もあった。牛の顔を正面から表しており、円形の瞳は同時代の青銅器の饕餮文の瞳と同様な形態であるが、目の上に大きく表現した角が見られる。注ぎ口や足などに錆が生じているが、牛頭文部分は幸いに状態がよく、鈍く輝く灰黒色の金属が現れている。ただ、この灰黒色は本来の金属が変色した色であり、底面の磨滅部で淡黄色のもともとの金属色が現れている。金属の状態がよいため文様を描いている凹線がくっきりと残っており、金属工芸の美しさも見ることができる。把手の付け根に挟まれた胴側面には、製作者の標識とおもわれる銘一字が鋳出されている。

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