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青銅 饕餮文平底爵

作品名 青銅 饕餮文平底爵
(せいどう とうてつもんへいていしゃく )
時代
地域 国 中国
分野 美術
員数 一口
サイズ 高25.3cm

解 説

注ぎ口と思われる樋形、樋形のつけ根に柱が二本、胴部に把手、そして三本の足をもつ器を爵と呼んでいる。爵は近世付けられた名称で、商時代当時の名称はわかっていない。爵は通例、底部はまるくなっていて、平らになったものは少ない。ただ、商時代初期に青銅製の爵は作られ始めたが、その頃の底部は平らである。爵は火にかけ酒を温めるための器である。古代には酒を温めて飲む習慣があり、爵の他にも温酒に関わる器がある。温めた酒は、杯に酌んで飲んだと思われるが、二本の柱をはじめ用途不明の部分がある。本品は、祖先の霊や神を祭る儀式に用いられたと考えられ、表面に表された文様はそのような儀式に関わる意義をもっていた。すなわち神聖な祭りに供される酒は清らかでなければならず、邪霊を退ける猛々しい饕餮という獣形の神を器に描いたのである。饕餮は胴部下半分に獣面形で描かれていて、小さな渦文にまぎれるように、目、角、牙などが認められる。

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