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響銅 水瓶

指定 重要文化財
作品名 響銅 水瓶
(きょうどう すいびょう )
時代 奈良時代
地域 国 日本
分野 美術
員数 一口
サイズ 高22.8cm

解 説

響銅は、銅を主成分とした合金の一種である。たたくと澄んだ響きのよい音が出るため響銅と呼ばれ、さはり(佐波理)とも呼ばれる。本品の口の内側に見られる黄白色の輝きは、響銅製の器物の特徴の一つである。水瓶とは、水を容れ、飲水や手足、口などの洗浄に用いられた器で、一般の生活の中で用いられたほか、仏教儀礼において重要な器具であった。この形の水瓶が日本に伝来したのは六世紀頃、仏教の伝来とともにもたらされたと考えられ、やがて、本器のような倣製品が作られるに至る。朝顔形に広がった口、豊かなふくらみを持つ銅、高さのある圏足などの特徴から、八世紀頃、唐時代盛期の影響のもとに成った形であることがいえる。全体のバランスの美しさは、仕上げの状態の良さと合わせて、当時の工芸作品の水準をよく示している。

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