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宝篋印陀羅尼経

指定 | 重要文化財 |
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作品名 | 宝篋印陀羅尼経 (ほうきょういんだらにきょう ) |
作者名 | 伏見天皇(ふしみてんのう) |
時代 | 鎌倉時代 |
地域 国 | 日本 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一巻 |
サイズ | 26.3×462.5cm |
解 説
宝篋印陀羅尼経は、書写読誦すれば、さまざまな罪障を消滅させ福徳が得られるとされる性格の経でもあるために、写経されることの多い経文である。本写経は、墨溜まりを思わせるやや太い線と、しなるような軽やかな細線を交えてやや粘りを見せる点画の肥瘦の強調が独特の雰囲気をもたらし、書芸術として見ても、その点が大きな魅力となっている。界線の天地は青や赤色の金と銀の切箔によって装飾されている。経文は装飾の上に被る部分があり、すでに金銀箔で装飾された料紙に写経されたことが判明する。このような装飾料紙が、本写経の豊かな造形性を増幅させていることも特徴である。書風からは伝承筆者は伏見天皇(1265〜1317)とされる。上代様を復活させた人物であるが、本写経の書風には整った品のよさのなかに自身の個性を表す能書家としての意識が感じられる。