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法華経巻第三薬草喩品第五
指定 | 重要文化財 |
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作品名 | 法華経巻第三薬草喩品第五 (ほけきょうかんだいさんやくそうゆほんだいご ) |
時代 | 奈良時代 |
地域 国 | 日本 |
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分野 | 美術 |
員数 | 一巻 |
サイズ | 26.2×378.2cm |
解 説
奈良時代には、仏教の隆盛にともない、律令機構の中に写経所が設けられ、仏典の集大成である一切経をはじめ、ぼう厖大な数の経典が書写され、各地の寺院などに納められた。これらの中には、通例とは異なり、1行に12~13字ずつ、大きな字で書かれた写経があり、大字経と呼び慣らわされる。本品はこうした大字経の遺例のひとつで鳩麻羅什訳『妙法蓮華経』第3巻薬草喩品を書写したものの残巻である。薬草喩品とは、草木の生い繁る様を仏の教えの喩えとして用い、仏の慈悲や救済活動のありさまを説いた章である。一点一画をゆるがせにしない、しかも強く堂々とした筆致は奈良時代の写経の真骨頂を示すものといえよう。本文の所々に、後世の朱点や経文の句切れが示されている。また6行ごとに折り目が残っているので、かつて、折本装とされていたことがわかる。