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新三十六歌仙図

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作品名 新三十六歌仙図 後鳥羽院
(しんさんじゅうろっかせんず ごとばいん)
作者名 土佐光成(とさみつなり)
時代 江戸時代
地域 国 日本
分野 美術
員数 一帖
サイズ 絵31.7×23.5cm

解 説

藤原公任が撰んだ三十六歌仙に対し、新三十六歌仙は後鳥羽院の御撰と伝えられ、後鳥羽院から西行に至る新古今時代(13世紀初期)の代表的な詠人三十六名からなる。本作は詠人の画像と和歌からなり、各々は歌合の法則により、左右で相対するように配分されている。和歌は数名の書写になり、画像は土佐光起(1617~1691) の長男で絵所預を継いだ土佐光成(1646~1710) が描いた。同画題のものに狩野探幽(1602~1674) 筆の画帖(東京国立博物館蔵)が知られている。江戸時代の土佐派や狩野派による歌仙絵は、風貌の個性的描写を主とした前代の似絵の形式を引き継ぎながらも、流派意識に根ざした作風を強く打ち出したものであった。土佐派は本図のように、精緻で細密な描写を画風の規矩とした。これを墨守することにより、歌仙絵が定形化したことは否めないが、この作画態度こそ流派様式を作り、存続させるうえでの重要な手段であった。
静的な画像と細太を強調した流動的な書とが一体となり、潤いのある雅致を作り出している。
 龍田姫かぜのしらべも聲たてつ/あきや来ぬらん岡のべの松

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