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長谷寺縁起絵巻 断簡

作品名 長谷寺縁起絵巻 断簡
(はせでらえんぎえまき だんかん )
時代 室町時代
地域 国 日本
分野 美術
員数 一幅
サイズ 35.6×85.7cm

解 説

長谷寺の草創を述べた長谷寺縁起は、本尊十一面観音の造像にまつわる説話と山内景観の聖域説からなる。本図は、造像の契機を物語る場面である。長谷の地に寺院建立を発願した徳道は、本尊の材料として近江国白蓮華谷の霊木を使うべしという旨の夢告を得た。徳道に帰依した大和国班田勅使藤原房前は、造像の助成を朝廷に奏上し、神亀元年(724) 三月十八日、稲三千束が下賜された(『長谷寺縁起文』)。現存する作品は、鎌倉時代末から室町時代のものが多いが、ほぼ同様の構図をとっており、共通の原本からの転写になるものものと考えられており、本図も転写本の断簡三紙分である。人物や牛、馬を比較的小さく簡略に描き、彩色も淡くひかえめで、稲三千束が下賜される盛況を表現するにはやや力に欠ける点も転写本の性格と言えよう。

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