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新世界図
作品名 | 新世界図 (しんせかいず ) |
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作者名 | セバスティアン・ミュンスター(せばすてぃあん・みゅんすたー/Sebastian Münster) |
時代 | 16世紀 |
制作年・年記・銘 | 1571年頃 |
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地域 国 | ローマ |
分野 | 美術 |
員数 | 1枚 |
サイズ | 25.5×34.0cm |
解 説
本図の中心をなすのは「新大陸」、すなわち南北アメリカ大陸が記された世界最初期の地図である。文字が書かれている部分が南アメリカである。北アメリカは東西から大きく海が入り込むようにして湾を形成しているように描かれており、現在の地図とは大きく異なる。日本は図の左側、やや上の位置に、実際とはかけ離れた形状で描かれる。Zipangriと書かれた大きな島とその周りの無数の小さい島は、マルコ・ポーロが『東方見聞録』の中で、日本を「独立した大きな島」で「周囲に7448の島がある」と描写したことに影響を受けたものである。当時日本とアメリカは同じ東アジアに位置すると考えられていたことがわかる。左端に描かれているのはポルトガルの探検家で、はじめて世界一周を成し遂げたとされるフェルディナンド・マゼラン(1480-1521)の船ヴィクトリア号である。南アメリカの右端にはCanibaliの文字とともに食人種が住まう土地であることが示されており、この地域の全貌が当時は明らかになっていなかったことがわかる。本図はセバスティアン・ミュンスター(1488-1552)が1544年にヴェネツィアで出版した『世界地理書(コスモグラフィア)』に収められたのが初版である。ここで著された地誌は、その後長らく西洋の地理学に大きな影響を及ぼすことになる。