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韃靼図
作品名 | 韃靼図 (だったんず ) |
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作者名 | ジョン・スピード(じょん・すぴーど) |
時代 | 17世紀 |
制作年・年記・銘 | 1627年頃 |
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地域 国 | ロンドン |
分野 | 美術 |
員数 | 1枚 |
サイズ | 38.8×50.0cm |
解 説
ジョン・スピード(1551頃-1629)は、当時イギリスでは最も良く知られた地図製作者であった。本図は、スピードが著した"Prospect of the most famous parts of the world"に掲載された一図である。スピードによる地図は華麗な装飾が特徴であるが、本図もまた上部と左右に特徴的な装飾を有している。上方に描かれているのは都市図で、右からアストラハン、サマルカンド、北京(Cambalu)、ノヴァヤゼムリャ(ロシアに属す北極海の島)を描いている。これらの都市はいずれもシルクロード上の重要な地点であった。Cambaluはマルコ・ポーロによって記された北京の地名で、実際の位置とは異なる万里の長城の北に書かれている。左右には上からサモエド族の男性、タルタリアの淑女、男性、農民女性を描き、それぞれの民族の特徴的な服装を示している。当時のヨーロッパの人々にとってはまだ耳慣れぬ土地であった韃靼(タタール)地域がシルクロードによって繋がる場所であることを示した、かの地への想像力をかき立てるような地図である。