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球形世界図

作品名 球形世界図
(きゅうけいせかいず )
作者名 ペトルス・プランシウス(ぺとるす・ぷらんしうす)
時代 16世紀
制作年・年記・銘 1594年
地域 国 アムステルダム
分野 美術
員数 一枚
サイズ 40.5×58.0cm

解 説

ペトルス・プランシウス(1552~1622)はネーデルラントに生まれた聖職者、地図作成者、天文学者であった。またオランダの東インド会社の設立者でもあった。本図は東半球と西半球をそれぞれ球形に描くもので、上下には天球図を備える。両半球の下部全面に広がる陸地は南極大陸を描くのではなく、想像された土地「MEGARANICA」である。日本は一つの島という表現ではなく、本州、四国、九州が描かれている。蝦夷地やそれより北の樺太やカムチャッカ半島はまだ描かれていない。本図は1599年にリンスホーテンが東インドへの遠征を 纏めた『東方案内記』に収められた。
上部の天球図には一番外側に黄道十二宮の星座が左回りで描かれている。時計で言うところの12時付近に魚座があり、10時付近に牡牛座がある。6時付近に乙女座がある。黄道十二宮はプトレマイオスによって48星座が設定された時に作られた。その際、プトレマイオスはかみの毛座を認めず、48星座に加えていないが、惑星の楕円運行を証明したケプラーの法則を唱えたヨハネス・ケプラー(1571~1630)の師である、デンマークの天文学者ティコ・ブラーエ(1546~1601)によって星座に加えられた。本図の天球図にも乙女座付近に髪の毛座が措かれでおり、プトレマイオスからの発展が見られる。

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