トップページ > デジタルミュージアム > 検索結果
貫之集下 断簡(石山切)
指定 | 重要文化財 |
---|---|
作品名 | 貫之集下 断簡(石山切) (つらゆきしゅうげ だんかん (いしやまぎれ) ) |
作者名 | 藤原定信(ふじわらのさだのぶ) |
時代 | 平安時代 |
地域 国 | 日本 |
---|---|
分野 | 美術 |
員数 | 一幅 |
サイズ | 20.1×32.2cm |
解 説
西本願寺に伝わる三十六人家集は、三十六歌仙各々の和歌集の最古、完備に近い写本であり、成立当初は38帖の冊子本であったらしい。このうち『伊勢集』『貫之集下』の2帖は昭和4年に切断され、諸家に分蔵された。本紙はその『貫之集下』の2頁分にあたり、中央の継目左右は、元の冊子の糊代部分である。右半、白い唐紙風の料紙は胡粉をひき、牡丹唐草、双獅子円文を雲母刷りし、銀泥で小さく蝶、小鳥、折枝を散らしている。左半は、ほぼ似通った小文様の藍、薄藍の染め紙を切り継いでいる。左右の趣きの相違、色の対照、切り継いだ斜行の線が鮮やかである。筆跡は速く勢いのある運筆で、筆者定信(1088~1156)の個性が発揮されている。まるみを失い、急な筆線には、鎌倉時代へかけての傾向が看守される。切の名は西本願寺の旧所在地、摂津国石山に因むものである。